不妊症(検査・一般治療)
不妊症(検査・一般治療)

子どもがほしいと思ってから、思うように授からない期間が続くと、不安や焦りを感じるものです。
周囲の何気ない言葉がつらく感じられることもあると思います。
不妊は、どちらか一方に原因があるとは限らず、原因がはっきりしないことも珍しくありません。まずは今の状態を知ることが出発点になります。
当院では、検査から一般的な治療までを行い、より専門的な治療が必要と判断した場合には、連携する施設へご紹介しています。
妊娠を望み、避妊をせずに性交渉を続けているにもかかわらず、一定期間妊娠しない状態を不妊症といいます。この期間は一般に1年とされています。
ただし、年齢によって考え方は変わります。35歳を過ぎている場合、月経が不規則な場合、これまでに婦人科の病気を指摘されたことがある場合などは、1年を待たずにご相談いただくことをおすすめします。時間は限られた資源ですので、早く動くことがそのまま選択肢の多さにつながります。
最後の項目のように、まだ具体的に妊娠活動を始めていない段階でのご相談も歓迎しています。
不妊の要因は、男女どちらにもほぼ同じ割合で見られるとされています。また、検査をしても原因がはっきりしないことも一定の割合であります。男性側の検査については、対応可能な医療機関をご案内しています。
女性の検査は、月経周期に合わせて時期を分けて行います。すべてを一度に済ませることはできませんので、1周期から2周期ほどかけて進めていきます。
基礎体温
毎朝、起き上がる前に測って記録していただきます。排卵の有無や黄体機能の目安になります。受診の前から記録を始めていただけると、初回から得られる情報が増えます。
ホルモン検査
月経が始まって間もない時期と、排卵後の時期に採血し、それぞれのホルモンの値を調べます。排卵のしくみが働いているか、卵巣のはたらきはどうかを確認します。
超音波検査
子宮や卵巣の状態、子宮内膜の厚さ、卵胞の育ち方を確認します。排卵の時期を予測するためにも用います。
卵管の検査
卵管が通っているかを確認する検査です。当院では子宮卵管造影検査を実施しております。
そのほかの検査
感染症、甲状腺のはたらき、糖代謝などを確認します。卵巣の予備能をみるAMH検査も実施しております。
超音波検査で卵胞の育ち具合を確認し、排卵の時期を予測して、性交渉のタイミングをお伝えする方法です。まずはここから始めることが多くなります。
排卵が起きていない場合や、卵胞の育ちが十分でない場合に、内服薬や注射で排卵を促します。多胎妊娠や卵巣が腫れる副作用が起こることがあるため、超音波検査で経過を確認しながら行います。
調整した精子を、排卵の時期に合わせて子宮内に注入する方法です。直接子宮内に注入するため、精子が卵子に到達する可能性が高まります。精子と卵子が出会うのは自然の為、極めて自然に近い形の治療となります。タイミング法で妊娠に至らない場合や、なかなか自分達でタイミングを取られない場合などに次のステップアップの治療として推奨しております。
体外受精や顕微授精といった生殖補助医療は、設備と体制の整った施設で行われます。検査の結果や、一般的な治療を続けた期間、年齢などをふまえて、次の段階へ進んだほうがよいと判断した場合には、他院(高度生殖医療)をご紹介します。
どの時点で切り替えるかは、ご本人のお考えも大きく関わります。迷われる段階でご相談いただければ、判断の材料をお示しします。
不妊の検査と、タイミング法、排卵誘発、人工授精などの一般的な治療には、保険が適用されます。生殖補助医療についても保険が適用されますが、年齢と回数に条件が定められています。
自治体による助成が受けられる場合もあります。恵庭市の助成制度の内容については、恵庭市公式ホームページをご参照ください。
治療と並行して、妊娠したときに備えておけることがあります。
妊娠のしやすさは年齢とともに変化します。卵子のもとになる細胞は生まれたときから数が決まっており、加齢とともに数が減り、質も変化していきます。これは体質や生活習慣で完全に補えるものではありません。
こう申し上げると焦らせてしまうかもしれませんが、お伝えするのは、判断を先送りにしないでいただきたいからです。年齢が上がるほど、検査を早く済ませ、次の段階へ移るかどうかを早めに決めることの意味が大きくなります。今の状態を知っておくだけでも、選び方が変わります。
不妊治療は、結果がすぐには出ないことが多く、期待と落胆を繰り返すことになります。月経が来るたびに気持ちが落ち込む、周囲の妊娠の知らせがつらい、という声を多くうかがいます。
つらいと感じるのは自然なことです。しばらく治療を休みたいというお申し出も、遠慮なくお伝えください。休むことで状況が悪くなるわけではありませんし、気持ちを整えてから再開されることもあります。
ご夫婦のあいだで温度差が生じることもあります。どこまで、いつまで続けるのかを、途中で話し合っておくことが、後の負担を軽くします。
一人目を自然に授かった方でも、二人目がなかなか授からないことがあります。これを続発性不妊といいます。出産による体の変化、年齢、授乳の影響などが関わることがあります。
前回の妊娠と経過が違うからといって、心配しすぎる必要はありません。ただ、一人目のときと同じように待っていて時間が過ぎてしまうこともありますので、気になる時点でご相談ください。
検査を受けることをためらわれる方がいらっしゃいます。結果を知るのが怖い、治療が始まってしまうのではないか、という気持ちは自然なものです。
ただ、検査は治療を始めるための手続きではなく、今の状態を知るためのものです。結果を見たうえで、何もしないという判断をされる方もいらっしゃいます。分かっていないまま時間が過ぎることのほうが、選択肢を狭めてしまいます。
排卵が起きているか、卵管が通っているか、子宮に病気がないか。この三点が分かるだけでも、次に何を考えればよいかがはっきりします。まずは検査だけ受けてみたい、というご相談で構いません。
ご相談いただけます。将来に備えて体の状態を確認しておきたいという目的でも構いません。
検査や治療は月経周期に合わせて行うため、受診日が直前に決まることがあります。ご都合をうかがいながら、できる範囲で調整します。
一般的な治療は、数周期ごとに経過をみて方針を見直していきます。年齢や検査の結果によって、区切りの目安は変わります。

えにわ産婦人科
院長 春日 芙貴子
得意な診療・専門領域
保有資格
所属学会
監修者紹介
札幌医科大学医学部を卒業後、函館五稜郭病院、市立釧路総合病院、札幌医科大学などの産婦人科で勤務。製鉄記念室蘭病院の産婦人科科長を経て、えにわ産婦人科の院長として診療にあたっています。
診療で大切にしていること
月経のお悩み、がん検診、不妊の相談、妊婦健診、更年期の不調に対応しています。検査の意味や病気の状態を説明し、一人ひとりのご希望に合う選択肢を、ご納得いただいたうえで選ぶことを大切にしています。
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